道重さゆみ写真集「憧憬」

道重さゆみソロ写真集 憧憬 [DVD付き]

発売直後に「前作の続編」という一言をどこかで見たけど、前作のような物語性はなくなったものの、確かに愛ちゃんや亀のとは一線を画す感じ。むしろ美貴のに近い。

目に留まるのは全身が映ってる写真。最初のほうにある赤いワンピースを着て砂浜に立ってるのとか、後半の黒いビキニで岩の上に立ってるのとか。やはり道重さゆみの代名詞は黒い髪と、その長い四肢だと思うから。きっと人間にとって“長い”という概念はいつだって美しさの形の一つなんだ。直線が醸し出す美しさ、曲線美ならぬ直線美。だから二本の足でスッと大地に立つ彼女の姿はどこまでも凛々しい。あとは黒い髪が織り成す口紅との明暗や着物との調和も彼女だからこそ表現できるもの。

とは言っても一番好きなショットは青空をバックに彼女のバストアップを下から撮ったやつで、これだけ“写真”じゃないんだ。開けた青空に点在する雲、なびく髪、彼女の表情、大げさな表現をするとそれらから“彼女が感じた風を感じる、彼女の聞いた風が聞こえてくる”。カメラが空間だけではなく、時間をも切り出してきている。ページをめくったとき思わず嘆声を上げてしまった。

ただ一つ気になるのは同じ構成の写真が何枚かあること。水の上に浮いてる写真は2枚入ってるし、ジャンプしてる写真に至っては3枚入ってる。もう少し思いやりがあったらな、とは思うが、でも彼女の成長は十二分に伝わってくるので良しとする。

メイキングDVD

写真じゃ気づかなかったけど、これ愛ちゃんのと場所同じだ。