マルドゥック・ヴェロシティ (1)(2)(3)
- 作者: 冲方丁
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/11/08
- メディア: 文庫
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ただボイルドが虚無へと加速、落下していく作品なのに、自分がその中で受け取ったのは一つの愛の形でした。と言うのは……以下ネタバレ。
何よりシザースの“人格共有”という設定が好き。最初はただの情報共有でしかないと思ってたけど、ナタリアの告白で悟ってしまった。
「私が死んでも忘れられることはないし、私のベイビーのことは心配ないし、あなたへのこの気持ちは私が死んだ後もシザースが忘れずにいてくれるし。」
―ナタリア・ネイルズ
死んでも自分の想いは消えずに誰かの心の中で生き続けることを望む。これもきっと一つの愛の形。
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