図書館戦争

図書館戦争

図書館戦争

図書館シリーズ第1弾。友人より拝借。

――公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ!敵は合法国家機関。相手にとって不足なし。正義の味方、図書館を駆ける!


舞台は現実に近いけど現実じゃない、パラレルワールド。図書館隊の特殊部隊に配属された“戦う美少女”笠原郁の成長と活躍を描いたラノベチックな作品。学園モノ。いや、正確には違うんだけど、図書館(学園)という限られた空間の中で、それほど多くはない登場人間同士の関係にスポットを当てて、それをちょっと大げさにコミカルに描いていく様は学園モノに通じるものがある。割とベタな人間関係(特に郁と堂上の関係)に思わずニヤけてしまう。ストーリーも割と淡々と進んでいって、盛り場らしい盛り場はない。だから派手な戦闘モノが好きな自分としてはちょっとアドレナリンの分泌量が足りないかな。 同じ“戦う美少女”が主人公で、ラノベの延長線上にあるような長編小説なら「シャングリ・ラ」のほうが好み。でもまあ、こういった想像力の賜物であるパラレルワールドの作品は大好きだから、第2弾にも期待。

どうして大人はただ本を面白がるということを許してくれないのか。自分たちはただ面白がるためだけに本を読むくせに。


(友人)