硝子のハンマー / 貴志祐介

硝子のハンマー

硝子のハンマー

ビルの最上階で介護会社の社長が殺された。部屋は監視カメラや警備員、目撃者などによって守られた密室。果たして社長殺害は可能だったのか?そして犯人の動機とは?密室突破のあらゆる可能性に弁護士と元泥棒が挑むミステリー小説。自分の中で“ミステリーの女王”と言ったら高村薫で、“ミステリーの王”と言ったらこの貴志祐介。密室突破の可能性を提案しては否定し、提案しては否定し、それを繰り返す展開に思わず読み入ってしまう。追う側と追われる側、両方の視点から事件が描かれているのも飽きさせないポイント。久しぶりに読んだ貴志作品は期待を裏切らない秀作でした。


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