さよなら妖精 / 米澤穂信
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 文庫
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主人公が、なんとなく高校の友人と重なったのは内緒。
文原は先に、おれがなにかに賭けるようなことをするとは思えない、というような意味のことを言った。それは実際その通りだった。おれは、これになら賭けてもいいと思えるようななにものにも出会ったことがない。その価値があると思えるものに触れたことがない。おれはそれを、仕方のないことだと思っていた。二十世紀の日本で生きるに問題のない生活を送っている、その望んでも得られない幸福のいわば代償だと。しかしそれはそんなに遠いものなのか?現にマーヤはここにいるというのに。
ユーゴスラヴィア。どんな国なのだろう。