有頂天家族 / 森見登美彦

有頂天家族

有頂天家族

舞台は京都、主役は狸!?な奇想天外ファンタジー小説。森見さんの十八番。天狗が天狗風を吹かしたり、狸が日常の風景に溶け込んだり、茶屋がぶっ飛んだりと、日常ではない日常が味わえます。

昨年も色々なことがあったが、とりあえずみんな生きており、とりあえず楽しくやってきた。今年も色々なことがあるだろうが、とりあえずみんなが生きており、とりあえず楽しければよいだろう。我々は狸である。狸は如何に生くべきか、と問われれば、つねに私は答える――面白く生きるほかに、何もすべきことはない。