あの子の考えることは変 / 本谷有希子

あの子の考えることは変

あの子の考えることは変

巨乳が唯一のアイデンティティである巡谷と高井戸症候群の日田は二人暮らしをしていて、彼女らのささいな日常が物語を紡ぐ。


二人とも変で、痛くて、悲しくて、気持ち悪くて。でも題名の「あの子」は日田でもなく、巡谷でもなく、この物語を書いた作者の本谷自身をさすのではないかと思わずにはいられないのです。

わたしは昔からおっぱいになりたかった。自分の中で一番いい部分のおっぱいになりたかった。朝起きたら虫になってたザムザみたいに、わたしも目が覚めたらでかいおっぱいになっていたい。神様。