寄生獣 ## / 岩明均 / ★★★★★

寄生獣(完全版)(1) (KCデラックス)

寄生獣(完全版)(1) (KCデラックス)

うーん、深いなあ。人間の根源的価値、生物としての存在意義という壮大なテーマに挑んでいるにもかかわらず、ブレることなく完結させているところがスゴイ。


以下蛇足。個人的に「人間らしさ」とは「無価値の美しさに感動できる」ことだと思ってる。どの生物にも美しい、もしくはそれに類似した感覚はあると思うけど、でもそれは繁殖をする際に用いられる感覚。その点に関しては人間ももちろん同様だが、加えて人間は生きていく上で必要ないものに対しても美しさを感じることができる。道端の花壇からアラスカのオーロラまで。サバンナの夕日に黄昏るライオンが果たしているだろうか。地球にとって人間は確かに癌であるのかもしれないが、地球上で地球を美しいと感じてるのもまた人間だけなのだろう。


だからわたしは、宇宙に行きたい。