阿修羅ガール / 舞城王太郎

阿修羅ガール

阿修羅ガール

舞城王太郎作品。なんだろう、すごくエヴァに通じるものを感じた。特にアニメ版の第25話と第26話に。アイコは自己の存在に疑問を抱き、自らの内で自分自身と対話し、そしてその存在理由を確かめる。とは言ってもシンジのように内向的でネガティブなわけではなく、むしろ前向きに、アグレッシブで、パワフルな自己実現本谷有希子作品のように乱暴ながらも、芯の強い作品でした。

誰も皆、本当に自分が存在してるかどうかなんて判んないはずなのだ。それに皆、気づいてない。私とおんなじ体験をしてないせいだ。私はもう判ってる。おかげで何が本当で何が嘘なのかさっぱり判らなくなったけど、判んないんだってことだけは判った。