ミッキーマウスの憂鬱 / 松岡圭祐 / ★★★☆☆

ミッキーマウスの憂鬱

ミッキーマウスの憂鬱

あれ。「ミッキーに中の人などいない」というのは、言わば地球が太陽の周りを回っていることぐらいの常識で、それこそ中の人がいるなんて口走った日には米国政府にガリレオ・ガリレイよろしくこの世から生きていた証ごと消されると聞いたんだが。この作者さん、まだご存命なのだろうか。


という心配はさておき、夢と魔法の王国で働く準社員(アルバイト)のお話。テーマはどこの企業にもある、正社員と準社員との確執。格別に面白いとはあまり感じなかったけど、とにかくこの世の禁句に触れていたことが印象的でした。同じお仕事小説なら山本幸久のほうがオススメ。

まさに、夢と魔法の王国を支えるのは、現実に生きる人々の葛藤にほかならない。

ここで働いていれば、誰でも使命を抱くはずだ。
夢の王国の住人としての使命を。


(7/50)