謎解きはディナーのあとで / 東川篤哉 / ★★★☆☆

謎解きはディナーのあとで

謎解きはディナーのあとで

「あれ、本屋大賞?」というのが正直な感想。毒舌執事という設定もまあそれなりには面白い。でもテーマも何もないから、読後には何も残らず、読み終わったという達成感だけ。まあ本屋大賞はとかく「本屋さんが売りたい本」だから、別にいいのかな。同じエンターテイメントなら9位の『キケン』のほうが好き。とりあえず息抜き程度にどうぞ。たぶんドラマ化する。

そして麗子は憮然としたまま、お嬢様としてもあるいはプロの刑事としても、非常に屈辱的に響く台詞を口にした。
「お願いだから、あたしにも判るように説明してちょうだい」
その言葉を待っていたとばかりに影山は口許に微笑を浮かべ、あらためて麗子に向かって深々と一礼した。
「かしこまりました、お嬢様」


(18/50)