理系脳と法律

FPみたいな法律を基にした試験の何が難しいかって、“理由”がまったく存在しないとこ。


数学や物理なんて、確かに公式自体はいくつも存在するが、それらは辿ってみれば結局のところいくつかの簡単な原理にいきつく。だから覚えるべきことなんてそう多くはなくて、要は手持ちの道具をいかに使いこなすかが重要なわけだ。


一方で法律に理由なんてない。いや、あるけど明確ではない。というより複雑すぎてもはや誰も理解できない。不動産の長期譲渡所得の税率が20%で、短期だと39%になる理由なんてそんなのどこにも書いてないし、たぶん普通の人は誰も気にしない。門外漢からしてみれば39%だろうと38%だろうとたいして変わらない気もするが、おそらくその1%の違いで国が傾くのだろう。とにかくそうであると覚えるしかない。つまりいかに道具を持ってるかが問われるわけで、今までそういった頭の使い方をしてこなかった自分にとってこれはなかなか慣れない。


何かを覚えるとき、なぜそうなのかをまず考えてしまう理系脳に法律は大敵なのだ。