一瞬の風になれ 第三部 -ドン- / 佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

特別に「大円団!」と呼べるような盛り上がりもなく、最後まで丁寧に新ニたちが描かれていました。まるで身体にいいミネラルをたっぷりと含んだ天然水のような小説。純粋で、透明で、コーラのような刺激物を小説に求めてしまう自分には少々ピュアすぎました。

さあ、走ろう。バトンをつないで走ろう。俺たちは、すごく多くのものを、このリレーに注いできた。すごくでっかい夢を見続けてきた。その努力を力を夢を、みんなに見てもらおう。伝えよう。
「位置について」
行けよ、鍵山。信じている。
号砲が轟いた。