密室殺人ゲーム2.0 / 歌野晶午 / ★★★☆☆

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)

自分たちの手で密室殺人を実行し、ビデオチャットを通じてそのトリックを披露し合う。そこには怨恨も愛憎も金銭もない。ただただ密室殺人を楽しむという唯一にして絶対な動機があるだけ。ただの小説だし、使われるトリックも面白いけど、なんの意味もなく人が死ぬのはやはり気持ちのいいものではない。割り切って読めればいいのだが。

「密室殺人ゲームは現実に対するアンチテーゼから生まれたものなのですよ。なのに現実に発生しうるような事件を創作してどうするの。(中略)ワタクシたちの使命はロマンの復権なんだよ」


(40/50)