青の炎 / 貴志祐介 / ★★★★★
- 作者: 貴志祐介,角川書店装丁室
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2002/10/23
- メディア: 文庫
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再読。『告白』を読んでまた読み返したくなった。初版が1999年、「キレる17歳」という単語が流行したのがちょうど2000年。しかし、本作の17歳は「キレる」とは程遠く、冷酷そのもの。それ故に切ない。計画から実行に至るまで、秀一の微細な心情の変化を感じ取りながら、あまりに哀しい最後を味わい下さい。
静かな激怒が、ひたひたと心を満たしていく。それは、今までの、真っ赤な炎のような怒りとは、異なっていた。秀一の脳裏で輝いていたのは、鮮やかなブルーの炎だった。最も深い思索を表す色。だが、その冷たい色相とは裏腹に、青の炎は、赤い炎以上の高温で燃焼する。
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