ピナコテーク・デア・モデルネ / ミュンヘン

PINAKOTHEK DER MODERNE


今までキュビズムの面白さは全くと言っていいほど理解できなかった。でもこの画をぼんやりと眺めていたら、ふとピカソって天才なんじゃないかと思った。


これはピカソの描いた『なんとかの女』という作品である(忘れた)。この手の組み方。まるで理解できない。それもそうだ、そもそも物理的につながっていないんだから。例えば自分ならどう描くか、ちょっと想像してみたら、思考が停止した。


そのとき思った、ピカソは天才だと。非常識を描くことがどれほど非常識的かは想像してみるとわかりやすい。わたしたちはおそらく目に見えている世界に無意識的に囚われており、それを逸脱することは大変な労力を要する。下手すれば嫌悪の対象にすらなりうる。でもその現実を、なんなく再構成してみせるピカソはすごい。というより狂ってる。良い意味で。


実際にキュビズムが評価されている点は全く違うのかもしれない。でもやっと自分なりにピカソがわかってきた。


まあだからと言ってこれからも積極的にキュビズムを鑑賞したいかと問われればそれはまた別の問題なのですが。