時砂の王 / 小川一水 / ★★★☆☆

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

2536年、太陽系外の増殖型戦闘機械ETによって地球は壊滅させられた。
2598年、宇宙に移った人類は反撃に成功し、十年以内に太陽系内からETを一掃できるところまで来た。が、対するETは時間遡行によって過去の人類に対して攻撃を加え始める。そこでメッセンジャー知性体のオーヴィルに与えられた任務は同じく過去に遡り、人類に危機を伝えること。
248年、オーヴィルは邪馬台国の女王、卑弥呼と出会う。全ての人類と時間を守るために――


小川一水さんのタイムスリップSF。面白かった、かな。あまり考えずに読んでた。2350年にもおよぶ壮大な時間小説なのにきちんとまとまってるのが好き。

各艦艇、要塞、移動基地の備える時間遡行デバイスが起動する。全電力が落ちて暗闇になった艦内で、オーヴィルはぎりぎりと歯を食いしばって叫びを押し殺す。
おれに、何を救えと。
瞬間、意識までも消え、オーヴィルたちは過去へと滑り落ちていった。


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